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【働く女性の注目記事】あなたの本にできること! 犯罪被害者を支援する「ホンデリング」


菅田亮子

2016.04.07 広報さばえ平成28年4月号通常版 福井県鯖江市

みなさんは犯罪被害に遭ったことがありますか? 私は十数年前ひったくりに遭いました。うっかりバッグを車道側に持って帰宅中、自宅近くで後ろから来た二人乗りバイクに持って行かれたのです。一瞬何が起こったのかわからず、「盗られた!」と気づいた時には犯人はずっと遠くに逃げていました。幸い携帯電話は手に持っていたので主人と連絡が取れましたが、数時間後に知らない空き地で発見されたバッグからは財布だけが抜き取られていました。ぱっと手元からバッグを奪われた感覚、逃げていくバイクの音と後ろ姿、今でも身震いするような恐怖と不快感、そして怒りの記憶です。

しかし世の中にはもっと凶悪な事件に巻き込まれる方が大勢います。自分や大事な人を傷つけられる方も。けがが回復しても精神的ダメージは残ります。行政窓口や警察での煩雑な手続きに加え、仕事を辞めたり転居せざるを得ないケースもあり、経済的な負担も重なって被害者の苦しみは続くのです。

「NPO法人 全国被害者支援ネットワーク」では、犯罪被害に遭った方たちへの精神的ケアや経済的支援などを行っていて、その中の「ホンデリング」という支援活動には、本を送ることで私たちも参加することができます。不要な本やCDなど(買取対象外のものあり)を買取業者に送ると、買取金額が全国被害者支援ネットワークに寄付されるという仕組みです。たとえば単行本が2,000冊集まると、自宅で被害に遭うなどして転居を余儀なくされた方の転居費用を支援できるそうです(買取価格が一冊50円の場合)。

寄付金は、全国被害者支援ネットワークに加盟している各都道府県の被害者支援センターに送ることもできます。鯖江市では、広報さばえでこの取り組みへの参加方法を紹介しています。5冊以上から送料が無料となること、市役所でも回収していて誰でも参加しやすいことが書かれていて、こちらに掲載された方法で申し込むと福井犯罪被害者支援センターに寄付が送られます。

犯罪被害に遭うことは、誰の身にも起こりうること。理不尽な被害を経験した者として私も支援の輪に加わるべく、さっそく本棚をチェックしようと思います。

 

あなたの本の寄付で犯罪被害に遭った人たちへの支援の輪が広がります ホンデリング ~本で広がる支援の輪~

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