自主財源と依存財源
この時期の自治体の広報紙には予算に関する記事の掲載が目立つのですが、その紙面の構成は千差万別です。とにかく数字を並べたものから、文章での説明に重点を置いたもの、表やグラフを駆使したものまで。
鹿児島県出水市の広報紙「広報いずみ 2016年5月号」にも、予算に関する記事が掲載されています。その中で目を引くのが、歳入に関する記述です。歳入を自主財源と依存財源に分けて説明しているのです。
自主財源は「市が自主的に収入するお金」、依存財源は「国や県の基準に基づき、交付されたり割り当てられたりするお金」とされています。
出水市の歳入総額は約258億円。そのうち、自主財源が約80億円、依存財源が約178億円となっています。
このように依存財源に文字通り頼っているというのが日本の多くの自治体の現状ではありますが、そのような状況を分かりやすく伝えようとしているのかというと、多くの自治体では疑問符が付く状況です。
広報いずみに掲載されている円グラフでは、自主財源と依存財源の区別が分かりやすく描かれています。他の自治体では、意図してか否か不明ではありますが、この部分が分かりにくいことが多いのです。
紙面に限りがある中で、「広報いずみ」には、予算の概要を出来るだけ分かりやすく伝えようとする工夫が見えます。
自治体の予算は非常に重要な情報です。どうすれば、正確にその概要が伝わるのか。マイ広報紙では、自治体の担当者が後から情報を記事に追加する機能もあるので、そういうものも利用して、正確な予算の情報が伝えられることを望みます。