【働く女性の注目記事】若いうちの海外経験は役に立つ! 街ぐるみでサポートする韮崎市の取り組み
山梨県韮崎市の「広報にらさき 2017年2月号」に、6名の中学・高校生によるホームステイ体験記が載っていました。昨年12月17日から今年1月8日にかけ、韮崎市の姉妹都市であるフェアフィールド市へ交換留学生として派遣された彼らが、帰国後の感想を寄せたものです。英語に対する不安、ホストファミリーとの交流、間近で見た人種問題、アメリカの文化や歴史など多くのことを通して感じた素直な気持ちがつづられていました。
これを読んで、自分も学生時代にアメリカでのホームステイを経験したことが懐かしく思い出されました。もう四半世紀も前ですが、同じくカリフォルニア州のデイビスという町に滞在し、大学のサマープログラムや州都訪問、ワイナリー見学など、内容のぎっしり詰まった6週間を過ごしました。
韮崎市の6名と同じように不安や言葉の壁を感じましたし、生活のすべてを日本と較べては違いに驚いたものです。スーパーではパンやシリアルの種類と量に圧倒され、ホストファミリーに「r」の発音を何度も直されて「もう二度とこの単語は使わないだろう」と返したことも。最も印象に残っているのは、日本のことを何も知らない自分に気付いたことです。ホストファミリーとの会話ではお寺と神社の説明も怪しく、「日本には死刑があるか? アメリカは州ごとに死刑がある・ないが決まっている。日本はどちらで、その理由は?」と聞かれ、答えにつまったことを覚えています。帰国して何年もしてから「あの時こう答えればよかった」と思うことがたくさんありましたが、英語以前にまず自国のことを学んでおくべきだったと今でも恥ずかしく思います。
冒頭の韮崎市とフェアフィールド市は学生の相互派遣を毎年行っていて、冬は韮崎市から中学・高校生を派遣し、夏は先方から高校生を迎え、市内にホームステイさせているそうです。若い人たちに国内外に目を向ける機会を与え、受け入れることで街全体にも刺激となって、とても良い「姉妹」の形ですね。海外に姉妹都市を持つ自治体は多々あるようですが、このように名実ともに親しく交流する「姉妹」がもっと増えますように。