【働く女性の注目記事】迷惑な「野良ねこ」を、みんなで育てる「地域ねこ」に
私の日課は、愛犬との朝晩の散歩です。ありがたいことに、自宅の近所には美しく整備された遊歩道や、自然を生かした森林公園が数多くあるので、四季折々の景色を楽しみながら歩いています。
そんな時よく見かけるのが、枯れ葉のクッションの上で優雅に昼寝をしていたり、池の鯉を眺めていたりする野良ねこたちの姿。ある朝、えさをあげている方と話をしてみたところ、行政の支援を受けながらねこたちを管理するボランティアをしているとのことでした。毎日のえさやりのほか、食べ残しの片付けやトイレのしつけ、去勢・避妊手術の措置など、多岐に渡る活動をされているようです。
みなさんがお住まいの地域でも、このような飼い主のいないねこを見かけることがあると思います。「捨てられてかわいそう」「ついえさをやりたくなっちゃう」と好意的にとらえる人がいる一方で、「ごみを荒らす」「夜中の鳴き声がうるさい」という苦情も多くの自治体に寄せられており、中には「駆除してほしい」という声もあるのだとか。
そこで今、このような双方の気持ちに配慮しながら人間と猫との共生をめざす「地域ねこ活動」を推進し、ボランティア団体に支援を行う自治体が増えてきているのです。愛知県尾張旭市もそのひとつで、1月15日号では市役所の環境課環境保全係が地域住民へ理解と協力を求める記事を掲載しています。
「迷惑だから駆除をする」のではなく、「大切な命」として地域みんなでねこを守り育てることで、実際の被害を減らしていく。これは殺処分される頭数を減らす目的もあり、街の環境美化やトラブル解決にもつながる、とても有意義な取り組みなのではないでしょうか。